「....」

沈黙。
自分のイタさが身に沁みる。

「んー」

何か考えてる様子の悪魔に首をかしげる。
もしや私の てへ が効いたか?

「初めて笑った」
「え?」

予想外の言葉を理解出来ず頭の中でリピートする。

初めて笑った?
...私?

そんなこと、いちいち気にするようなこと?
てか笑ったっていうより、機嫌取りを図っただけなんだけど。

「でも」
「えっ」

腰に手を回されグッと引っ張られる。
反射的に奴の胸を押し返したけど、もう手遅れで。


「今のは不合格」

「は?なに.........んんっ」


突如降ってきた奴の唇。

抵抗する間も無く頭の後ろを捉えられ、簡単に奴の舌が口の中に侵入するのを許した。



なに、これ?
なにこれ?!

ナニコレ?!

パニックになる脳内を、奴のキスが完全に思考停止にする。



「……やっ、んっ」


身体の力が抜ける。
自分から漏れる甘い吐息が信じられない。



キスは初めてじゃない。
どちらかというと、高校時代は男をとっかえひっかえしていたし、
その日会ったばかりの男と寝たりするのも珍しくなかった。

けど、


こいつは違う。

身体から力が抜けるなんて、経験した事無いし
そもそもこんなにパニック状態でキスされたこともないけど、

とにかく、拒めない。


苦しい、というより甘い。