期末試験がおわり、私の大好きなこの木の上でまた体育をサボれる機会が来た。涼しい風と心臓の中のグリンとゆっくり会話ができる。エネルギーさん達、私の体から湧き出でて、また私に力を貸してくれる?15歳の周防群青は心をまさぐり目を閉じた。いい風。いい気持ち。私はあの闇からここに甦えった。生きていて幸せで、スカートが長くても、別に何も困らない、困っている人の気が知れない。ファッションや今はやりのものに興味がない。
あるのは、グリンとの対話だけ。

「ちーす、オレの場所取らないでくんない。」

「はい?」

周防群青はいきなりの声に驚いた。

「きゃああああっ」
「おせーって」

キョトンとした群青は一応挨拶をした。

「こんにちは。」
「挨拶かよ。」

ブレザー、医療学園の人じゃない。
周防群青は医療学園3年生、飛び級正だ。


「宜しく。オレの名前知りたい?」
完全に周防群青が普段側に行かないタイプの頭にワックスを付けて顎が細いなんかの、雑誌に乗ってそうな、イケメンだ。

「いいえ。」
「そうかよ」

「私は周防群青です!あなたは?」
「って聞くのかよ。」

群青はこの人面白いと思った。
「俺は、春日日本一(かすがにほんいち)宜しくな。」