入学式を終えた私達一年はクラスで顔合わせと言う名の友達づくりをしていた。

「私二宮 咲っていうんだ。咲って呼んでね!よろしくっ」

「あ、私桜宮 奏。奏でいいよ、よろしくね」

友達ができるか不安だったけれど。
無事に友達、できました。

「奏はさ、あの話知ってる?」

「あの話?」

「…あんたこの学校に何しにきたのよ。」

「え?勉強と家のため?」

ハァ…と咲はため息をついてじとぉっと奏を見つめた。

「でさ、あの話って?」

「あぁ、この学校の生徒会のことよ。」

「生徒会ぃ?」

「そう生徒会ぃ。」

下手くそなモノマネをされて奏はむくれた。

「ごめんってー」

「…で?生徒会がどうしたのよ?」

「あのね、生徒会の人達。特に生徒会長!イケメンでお金持ちで頭も良くてスポーツ万能!おまけに性格もよくてー!」

ふぅんと奏の興味の無いような薄い反応を見た咲はこの子本当に女?と疑った顔をした。

「私は確かに女だよ」

「っ?!」

「顔に出てるよ」

「」

この短時間で二人は昔から仲がよかったように
確に友達になっていた。