「──……今回は悪化してないね。ノート見せて?」 私がノートを渡すと、 「うん、問題なし!……じゃあ、治療の事なんだけど……」 「受けさせてください」 被せるようにして言うと、先生は少し驚いたような顔をした。 「彼氏……咲夜くんたちもいるのに、いいの?」 「何が起こるか分からないよ。データがないってことは命がけだってこと。花さんとも話し合った?」 真剣な顔で私の目を見て、再度確認するように言った。 「数年かかるけど良いんだね?」 「もちろんです。彼とも母ともきちんと話しをしました」