咲夜のことを思えば思うだけ、涙は溢れてきた。
けど……
咲夜もだから。
咲夜も寂しく感じてる。
でも、それでも応援してくれた。
複雑だって自分の気持ち打ち明けるくらいなのに、笑ってくれた。
ぎこちない笑顔が何?
きっと私だってそうだったじゃない。
気持ちがついていかない。
それは仕方のないことなのに。
「……明日はちゃんとできるようにしないとね……」
頬についた涙を拭う。
いつの間にか涙は止まっていたようで、それからは頬が濡れることはなかった。
「明日からはちゃんと切り替えないと!」
そう自分に誓って、ベッドに入った。


