その後は、私たちは話題を逸らそうと必死だった。
デートの打ち合わせとか、バンドの打ち合わせとか……。
でも、何を考えてもたどり着くのはみんなとの別れだった。
そんな気持ちを隠しながら、私たちは気を紛らそうと話していた。
「ねぇ、作曲できたー?」
「あと少しだな……最後がうまく締まんねーんだ」
「じゃあ、そこはみんなで考える?明日とかに集まってさ」
「悪いが頼んでいいか?」
「分かった!」
……
……
無言が続く。
続いて話し始めたのは咲夜だった。
「舞踏会の準備はどうなんだ?」
「曲は一応決まったよ」
「へぇ。……なんの曲だ?」
「ノクターン」
「……それ、舞踏会のリズムに合う?」
「なんとかなるでしょ」
……
……
「じゃ、じゃね!また明日」
「……おう、また明日」


