「……また会おうって、約束したのに……っ!!ブレスレット、どうすればいいのよ……!いつもっ……持ち歩いてるのに……!!」
私は、いつか会えると信じて、毎日ブレスレットを持ち歩いていた。
でも、それは叶わない。
奈月ちゃんが……死んじゃったなんて……
奈月ちゃん、頑張ったね。
辛かったね。
お疲れさま……
「……春っ!お願いがあるんだけど、また今度、家に連れてってくれない?」
「……いいよ。ずっと奈月が嬉しそうに話してた人って加菜ちゃんだったんだね」
「えへへ。……奈月ちゃん、頑張ったんだね。お疲れさま……」
「世界って、狭いんだな……」
「そうですね。世界は狭いです」
「……すごい……奇跡……」
三人が言った。
「そうだね、世界は狭いね……。でも、日本人だけでも1億2000万分の1の確率で私たちは出会ってるんだよ……」
でも、春の話を聞いてたら思うんだ。
これは奇跡なんかじゃないんじゃないかって。
私たちは、きっと今出会ってなかったとしても、どこかで出会ってたんじゃないかって。
出会う運命だったんじゃないかって。


