「で、加菜は?」 「へ?」 突然振られて、間抜けな声が出てしまった。 「何音痴なんだよ?」 その言葉には、「俺たちにあってお前にないわけがないだろ!?」という男四人の気が篭っていた。 「……うー……ん、あるにはあるんだけど……」 「お前もちゃんと言えよ」 いや、困らないんだよね……。 これ、音痴でも。 「……運動音痴……なんだけど」 「え?!運動音痴?……じゃあ、体育が出来ないのはむしろ好都合なんじゃ……」