「……で、何の話ししてたの?」
「バンドのパート決め。加菜はボーカルでいいよな」
咲夜が教えてくれる。
「えぇ?!ボーカルは咲夜がやりなよ、会長なんだし」
「俺ギター弾く」
「3人がいるじゃない!」
私が言うと、春が申し訳なさそうに言った。
「ごめんね、僕がキーボード、尚真がベース、響也がドラムなんだ」
「えっ、えっ……なんで?!春!わたしピアノ弾けるよ?代わってもいいよ?!」
すると、尚真が悲しそうに言った。
「春は音痴なんですよ……」
「え、そうなの?……ところで尚真と響也は?何音痴?」
わたしはふと思ったことを聞いてみた。


