『ただいまのレースの結果を発表いたします。1着、1組10点、2着、4組5点、3着、6組3点、4着、5組2点、5着、2組1点、6着、3組配点なしです』
というアナウンスが流れた。
今から15分の休憩がある。
だから私は、歩いて咲夜の元へと行った。
「さーくやっ!!おめでとうッ、とっても速かったねーっ」
背後にそおっと近づき、声をかける。
「ぅおっ!?……加菜か……」
「ふふっ驚いたー?」
「かなりな。さっきありがとうな、お前の応援のおかげで速く走れた」
──お前の応援のおかげで……
「ううんっ!!ほんっと咲夜かっこよかったー!!……独り占めできたらいいのに……」
「……何言ってんだ、俺はお前のもんだろ?」
「……ちょっと待って、今日咲夜が甘い。……俺様毒舌じゃないんだけど」
こんなこと言ってるけど、実はとても嬉しい。
「……なんだと?!お前は今まで俺のことそんな風に思ってたのか?!」
……
「……まじで熱にやられたんじゃないの?」
「……うるせーよ」


