いつか、また会える日まで。


加菜は、病院に着いてからいろいろな検査を受けた。




今は、落ち着いて眠っている。


私は先生に話を聞いた。



「加菜さんは、数週間前から病気が悪化しつつあります。発作は、それによって起こったものです。命に別状はありません。……でも……加菜さんはここ数ヶ月とても充実した日々を送っていらっしゃったので、わたくしどもも油断してしまっておりました。申し訳ありませんでした!!」




ここまで喋って、小坂先生は頭を下げた。

深く、深く、ずっと下げていた。


その目からは、涙が溢れていた。




「っちょ、先生!落ち着いてください!頭を上げてください!」


「……でも、もしこうなるかもと分かっていれば!薬を渡せたし、危ない目に合わせてしまうこともなかったかもしれないんです!」



こんな先生を見ていて、加菜が大事に思われていたんだなぁと改めて思う。



そんな先生を責めるつもりは全くない。


「先生がいらっしゃるおかげで、今、加菜は生きていられているんです。先生は加菜を救ってくださっています。……今だって。ありがとうございます」


「そんな……とんでもない……」



そう言った先生は、やっと顔を上げてくれた。