救急車は、すぐに来てくれた。 加菜の病気と、かかりつけの病院を伝える。 酸素マスクを着けた加菜の息は、大分落ち着いてきた。 ──お願い、加菜。 頑張って……! もう少しだから……頑張って!── 加菜、あなたは愛されている。 あなたがいなくなったら、私はどうすればいいの? あなたのお父さんを失って、……でもあなたがいたから。 だから頑張れたのに。