「……そうだけど」
もうっ!
話し進まないじゃん!!
「で、あ、ほら、前祭りの時に走ってきてくれた子居るじゃん?あの子となんだけど」
先に言ってしまおう!!
そしたら自分のペースで……
「え?!あの超イケメン君?!加菜凄いじゃなーい!」
「……で、明日、その子とデートなんだけど、服、どうしたらいいと思う?」
「……うーん、家にある服の方が可愛いし綺麗だと思うけど?」
やっぱり?
寮のクローゼットに入っている服は、そんなに新しくもないし、普段着だから着て行けない。
だって、あの頃は恋愛なんてしないと思っていたから。
どうせ直ぐに死ぬんだから、そんなことどうでもいいって思ってたし。
まさか良くなることがあるなんて思ってなかったし!!


