「さ、行くぞ。…ん」


目の前に奏多君の手…
どういうこと?

「えっとぉ…どうすれば…?」

「はぁ、こうすんの!」


あ…そういうこと。って、


「手を繋ぐなんて恥ずかしいです…」

「こうしないと、またナンパされんだろ」

「え?私、いつナンパされたんですか?」

「お前…天然連発しすぎ」

「だからっ!天然じゃないですっ!」

「はは…やっぱ、美里は面白いな」


ドキッ…


奏多君が笑った。

それだけなのに胸の鼓動は止まらない。


ドキドキ…ドキドキ…


あんな優しい笑顔見れるだけで幸せだよぉ。

鈴ちゃんに報告しよう…。