「彼女を幸せにできるのは、俺だと思ってたんですけどね…。
違ったみたいでした。
俺は、彼女の幸せのために身を引きます。
ただ、それだけですよ
だから、慰謝料なんてもらいません。
むしろ、俺が払いますよ。
彼女を幸せにできなかったんだから。」
…。
その言葉を聞いて、固まった。
俺は、ばかだ。
なんの根拠があって、幸せにできるなんて言ったのだろう。
ただの勢いでしかないんだ。
本当に好きなら、
彼女の幸せを願うべきだ。
たとえ、しあわせにできるのが、俺ではなくても。
他のやつだとしても、
俺は彼女の幸せを願うんだ。
諦められるかはわからない。
でも、きっといつか、
心からおめでとうと言える日が来るはずだ。
だから俺は、
最後の最後に会いに行く。



