ミーンミーン












セミが鳴き始める季節となった。

私は今年4月に憧れの桜ノ宮学園(さくらのみやがくえん)ににゅうがくした。

高校一年生という、自立への第一歩を踏み出す場所。

私はどちらかと言うとやっぱり弾けてる性格の方なんだけど…
ある理由により、高校生からは真面目にするって決めたの。
だからこそ、ゆるせないわけ。

このとなりにいる…

「んで?なんで猫被っちゃってんのョー」

「別に。」

「俺にいえ!命令だぞ」

はぁ…毎日毎日夏休みだってのに家まで押し掛けてきていってくる。
こいつは同じクラスになって、隣の席にいきなりなってしまった青山宇宙。
こんな場面になってしまったのには訳があってー…


~5日前~

「青木!それぢゃー後ゎよろしくなっ!」

「はぃ。」

「良い返事だ!それでこそ優等生だな!先生もお前みたいな生徒がいてくれてうれしぃぞ!」

「ありがとぅございます…」

ぅざい。
優等生のふりですょ?ふり。
先生ゎ私ができるのを証明したらすぐ優等生とかなんとかいぅ。
大体の先生はそぅだ。
そんな人がいる教室にいるのも、かなりの体力を使うものだ。


「あとはたのむな!」

ガラガラッッ

こーして、嫌な事ゎできる生徒へと押し付ける。

「………っ、だっるーーーーーーー!!!」

はぁ、、、
一気に力が抜ける。

「なんなんだょ、ったく。」

私は優等生のふりをしてるだけであって、
本当の自分とはかなりのやんちゃものだった。
中学だって毎日のように先生に呼び出しくらって、罰として作文何枚もかかされたもんだ。
それが、こんな優等生になったのにゎ、
ある理由があった。

「でもー、、、くそだるぃよー。さぼろっかな…」

そんなときだった。
いきなり教室のドアがあいた。

「きぃーちゃったきぃちゃった♪」

ェ!?
…後ろを振り替えるとそこには青山宇宙がいた。

「優等生がサボるだなんていっていーのかな?w」

「なに?おどしてるゎけ?」

「うん♪」

くそ。
こいつだけにはばれたくなかった。
青山は、クラス一、いゃ学校一ゃんキーで有名w

そんなやつに見られるだなんて…

「…で?なにすればいぃわけ?」

とりあぇず、きいておこう。

「さっすが!優等生ゎ人の思ってることわかるんだな!あ、優等生のフリしてただけだけどなっ」

そういって青山宇宙ゎわたしをみて、ニヤリとわらった。

確実に嫌な予感がする。

そしてその予感は的中した。

「ぢゃー、つきあぇ!おれと!」

…は?

「アホ面ぅける!おまぇの!」

そういって青山は私をみながら大笑いしていた。

「なんで?」

理由が大事だ
このときの私は理由がとにかく知りたかった。
地味にしてる私。
優等生のフリをしてるだけの私。
運動できないフリしてる私。
かわいくない私。

すべてにおいてこの人が私を選ぶ理由がどこにも見当たらなかった。


「それゎ、、、秘密だ。お前を選ぶ理由なんてお前に教える義務ねぇだろ。」

そういうと、青山は私の方に近づいてきた。

「ち、ちかぃ…ょ。」

「チューするくらぃいーぢゃん?」

「な、だめにきまってるでしょ!ゴ、ゴホン!学校ですょ?」

そーゅうと、青山は少し残念そうに窓を見ながら、、、

「そっか、だょなー…あ!窓の外に先生の顔!」

「ぇ?!…だれもいなぃぢゃ…んッッ?!」

「…もらったー!青木のファーストキス!ぢゃ!俺ら今日からカレカノな!」

そういって、青山は私の頭に手をポンポンとおき鞄もって教室をでてった。

「ファ、ファーストキス…とられた。」

これが、私とあいつの初めてきちんとしゃべった日だった。