「はいはーい?」
「ちょっとおつかい、頼んでもええ?」
「あ、うん!
行ってくるよー」
「ありがとー」
あたしはおばあちゃんの元に向かった。
「おつかいって?」
「あのね、おじいちゃんが海のとこで
浮き輪とか売ってるの、知ってるよね?
今日、おじいちゃんが 弁当
忘れて行ってもうて。
ちょっと 渡しに行ってくれんか?」
うっ、
海!!!
「海って昨日 行ったとこ…?」
「おん、
じいちゃんが働いてるとこ
行ったことあるから知ってるよね?」
「しっ知ってる!」
やっぱりあの海だ…
こんなの 行かないわけないでしょ。
行かなきゃ!
会えない可能性が高いけど
行かないと。
なぜか
心の底からそんな気持ちが湧いて来た。
