「っな、夏輝せんぱっ…」
「お前、なんで来てんだ」
「…棗です!」
「なんで来てるんだ」
「…夏輝先輩を見るためです…」
「はぁ…
お願いだから、やめてくれ」
端っこで喋ってるわけだから、
当然距離も近くって。
鼓動が聞こえそうで、危ないよ。
「夏輝先輩には被害与えませんもん」
「そういう問題じゃないから」
「おい!夏輝!
早く戻ってこい!」
金髪で短髪な男の人が厨房から呼んだ。
「ほら、先輩、呼ばれてます!
行ってらっしゃいです!」
「…はぁ」
ごめんなさい、夏輝先輩。
まだ 観察させてください。
