「…うそ、」
「大丈夫ですか?
…おぉ、すごい、
さすが 夏輝。」
さっきの お姉さんが カウンターから
身を乗り出して この様子を見てる
…じゃなくて。
「…昨日の王子様…、」
「は?」
「昨日 あたしがこけてたのを助けてくれた人っ!」
「…あぁ、あのちっこい奴」
この人にからかわれても
嫌な気にならない。
「そっソフトクリーム、
ありがとうございます…!」
「ん、気をつけて持って帰れよ」
その人は あたしにソフトクリームを
手渡すと、 さっさと海の家の中に
入って行ってしまった。
待って、
あたしの思考がついていかないの…
