ドキドキしている胸をおさえながら
指定された席に座る。


それと同時にぱっと離された手。



なんだか寂しいと思うわたしはおかしいのかな?わたしは星野くんが好きなはずなのに…。



そして映画が始まった。


最初のほうから大号泣のわたし。


すると横からちょっと焦ったような
廣瀬くんの声が聞こえてきた。



「お、おい!まだ泣くところじゃねぇだろ」


「だ、だってぇ…。」


だって切なすぎるよこれ。


映画が終わってもまだ涙が止まることはなくて。


わたしは廣瀬くんに引っ張られて近くの公園に入った。