ポップコーンと飲み物を買って
暗い映画館に入る。


「わたし、映画久しぶりだから
ワクワクする!」


「興奮しすぎて転ぶなよ」


「大丈夫だ…わあっ!」


廣瀬くんに忠告を受けたにも関わらず
階段でつまずいた。


ころぶ!と思って目をつぶると後ろから
腕を引っ張られた。


「ったく、お前はバカか」


廣瀬くんが片手で私の腕を引っ張ってくれた
おかげで転ばずにすんだんだ。


「ご、ごめん、ありがとう。」


ん。と言ってわたしの手に指を絡ませて
階段を登っていく廣瀬くん。


て、手繋いでる…!


この前から廣瀬くんの行動にドキドキしてる自分がいる。なんでかはわからないけど。