「うぅぅ…ひっく」



「もういい加減泣き止めよ」


「だ、だってぇ…ひっく」


只今わたし、牧口莉未、大号泣です。



何故こんなに泣いているかというと
2時間前に遡ります。



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「莉未は何の映画みたいわけ?」


「んーとね、あれ!あの恋愛映画!」


映画館に貼ってあるポスターを指さして
廣瀬くんに教える。


「わたしの好きな恋愛小説の
実写化なんだ。」


「へえ、おもしろいの?」


「おもしろいよ!ていうか感動?」


そう、ものすごく感動するんだ。
お互いの思いが通じ合うのに最後、主人公の女の子が病気で死んじゃうの。

小説読んで大号泣だったもん!