「わかるんなら早く解け」


「う、うるさい! 今から解くの!」



そう言ってもう一度プリントに目を移して
わかるところから解こう!と思い、
シャープペンをギュッと握る。



……………。


「莉未、シャープペン動いてない」


そう言う廣瀬くんに助けてください。と少し涙が溜まっている目を向ける。


「わかんないんならわかんないって言えよ」


ふっと笑ってガタンと私の前の席に座る。