「離して…!」


「このこと、バラしていいの?
星野に。」


廣瀬くんのその言葉に目を見開く。


「困るよね、莉未ちゃん?」


そう言ってジリジリと私に近づいてくる廣瀬くん。


それと共に一歩後ろに下がる私。


でも、後ろに下がるにはこの狭い教室では無理があって、何歩か後ろに下がるうちに私の体は冷たい壁にトンッとぶつかった。