こ、これ私完全に危機だよね…?


そう思ってドアから離れようとクルッと体の向きを変えた瞬間、ギュッと後ろから抱きつかれた。


ふわっと香る香水のにおい。


「キャー!!」

「王子どういうこと!?」


女の子たちがものすごい声で叫んでいる。


私はそんな女子の声を聞きながら青ざめていた。


「は、離して…!」

体をよじってみても意味はなく。