「李玖ちゃん、体育館行こ?」 「ああ、」 腕を絡ませてくる楓を突き放したいのを 堪えて俺は返事をする。 楓と体育館へ向かって歩いていると 前に少しふらふらとした足取りの莉未が 歩いていた。 あいつ、大丈夫か? 横を向いた莉未は真っ青な顔をして、 今にも倒れそうだ。