廣瀬くんと楓ちゃんが一緒にいるところを
見ているとだんだん視界がぼやけてくる。



泣くなわたし。



ぐっと涙を堪えていると、


「牧口さん」


と呼ぶ声がして振り向くと星野くんが
心配そうに私を見ていた。



そんな星野くんに無理矢理笑顔をつくって


「星野くん、どうしたの?」


そう問いかけた。



「今日、放課後教室に残ってて。
話したいことがあるんだ。」


待ってるから、と念を押して友達のところへ
行ってしまった。