そう思ってたのに



あいつの涙でぐちゃぐちゃになって
無理矢理笑った顔を見た瞬間すぐに抱きしめたいと思ってしまう。



好きで好きでどうしようもない。



だからお前は、もっと俺を嫌いになればいい



そして、傷つかないで笑っていてほしい。



別れたから。と言った俺の事を何故か全部見透かしていたらしい、
「お前は大馬鹿もんだな」と受話器越しに
言ってきた辰哉に


「本気で好きになると、こうするしか
なくなんだよ」

と無理矢理笑った。