くそ……っ 莉未が出て行った方を見て顔を歪める。 そんな俺に腕を絡めて「李玖ちゃん」と 言って上目遣いをしてくる楓。 そんなの俺には無駄。 俺は莉未しか好きになれない。 でも、俺は楓のそばにいてやるしかないんだ。 だから心にも思ってない言葉を並べて 莉未を俺から遠ざけた。 俺を嫌いになって早く忘れられるように…。