「廣瀬くん…!
なんで放送なんかで…!!」



先生にまでばりばり聞こえてるよ…。



「だから、みんなにわからせるためだって」


さっき言っただろ?と口角をくいっと
あげて笑っている廣瀬くん。



「いや、でも……って!!
廣瀬くん!!いま、王子様口調じゃなかった!ね、ねえ!みんなにバレちゃったよ!?」



ばりばり猫かぶってたってバレたよね?



「ああ、んなのいい。
莉未を守るためだったら俺は何だってする」


真っ直ぐに、真剣な瞳でわたしを
見つめてそう言った廣瀬くんにドクンと
心臓が飛び跳ねた。