優しい口づけが私を安心させる。 そしてゆっくりと唇が離れた。 近距離で見つめ合っていると廣瀬くんが 弱々しく呟いた。 「心配でおかしくなりそうだった」 その言葉を聞いて、わたしのなかで何かが こみ上げてきてわたしは廣瀬くんをギュッと 抱きしめた。 「廣瀬くん、ありがとう」 そう言って抱きしめる力を強める。 「莉未からこんなことするなんて めずらしいじゃん」 ふっ、と笑いながら抱きしめ返して くれる。