「ほんとさ、俺がいるから大丈夫、寝なって言っても、怖がってるんだよ…。発作。
この前寝てるとき発作おこして、俺そんときいなくてさ。
なんとかその時は吸入あったから大丈夫だったらしいけど…
トラウマってやつ?寝ないの…」
港は白衣を脱いで、たたみながら言う。
「………にしても季蛍どうしたのかな……………」
ふと思い出して、つぶやく。
「えっ?」
港が白衣をしまって、口を開く。
「季蛍さぁ…俺に謝ってたんだよ…
季蛍、自分のせいだと思ってるらしくてさ。
……俺が不安にさせてんのかな」
俺がそう言えば港は、
「季蛍さんもさ、怖いんじゃないかな?
陽…じゃないけどさ、先のこと、怖いんだよ。陽が発作怖いみたいに。蒼もたまには季蛍さんと話したら?」
港は笑いながらそういう。