しばらくすると、玄関があく音が聞こえる。
「季蛍っ」
「………蒼」
蒼の手が、額に触れる。
「熱はないな…………………………」
よっぽど焦って帰ってきたらしく、
スクラブで帰ってきた蒼。
「季蛍、……服捲るよ」
気持ち悪さで声が出ないので、頷く。
蒼の手が服の中に入ってくる。
…………………………………
「……季蛍、今から病院行こう」
この吐き気は、も、これはいつもと違うと思い、頷いた。
蒼に支えられ、病院へ向かった。
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