「んんーっ……」
次に目が覚めたときには、リビングから声が聞こえた。
何時だろう………
そう思ってると、ドアが開いて……
「…季蛍さん、起きた?」
…港くん?
起きあがって、ドアの方をみると、
港くんが立っていた。
「…あ、港くん……………」
港くんは、部屋に来て、額に手を触れる。
「…………下がったね」
「…………え?」
「陽が、季蛍さんの様子見に行ったとき、
顔が赤かったみたいで…熱ちょっとあったからね…」
「…そうなんですか………すいません…」
「…いやいや。アレルギーで熱がね、出たかも。
もうすぐ、蒼迎えに来るから」
港くんがそう言うと、
ピンポーン…
「はいー」
陽さんが玄関にいく様子がみえる。
しばらくすると、蒼が部屋に来て……
「…季蛍、お待たせ」
「あ、蒼、季蛍さん熱あった。さっき計ったら。でも今下がってるから。」
港くんは、微笑みながら、答える。
「………港が計ったの?」
蒼の声が低くなる。
「違うよ、陽。」
港くんは苦笑いする。
「…ああ、そうか。ごめん。
ありがとう、陽さん」
「…いやいや!」
蒼は、首もとに手を触れてから、
「じゃあ、そろそろ帰るね。
ありがとう、港、陽さん。」
「…ありがとうございました。
港くんも仕事中なのにごめんね。
陽さんも、様子診てくれて…」
港くんと、陽さんは、首を横に振る。
そして、蒼と、陽さんの家を出た。