会議まであと10分をきった。
待合室に座る、顔色の悪い陽を、なんとか立たせ、蒼の診察室へと向かう。
「…………港?」
「なに?」
「………誰がみるの………?」
不安そうな顔をする陽をみて、蒼で大丈夫かと、心配になる。
でも、蒼以外だって、そうはいない。
むしろ蒼が一番大丈夫な唯一の医者かも。
季蛍さんも…だけど。
「…蒼だよ」
「……蒼くんか」
陽の頬に、さっきまでたまっていた涙のあとが残る。
「…蒼、大丈夫そう?」
診察室に向かいながら、陽に聞く。
「………………わかんない」
………わかんないか…
大丈夫かな・・・


