自転車に乗ること30分。
無事、家まで到着した。
「陽太くん、わざわざありがとう!」
「いいえ、どういたしまして。またいつでも乗せてやるよ」
陽太くん、なんでこんなに私に優しいんだろう……。
今日はじめて会ったのに……。
「あの、陽太くん」
「ん?」
「なんで陽太くんは……はじめて会った私にここまでしてくれるの……?」
「………さぁな」
陽太くんは儚げに笑った。
私、それともう1つ。
陽太くんの後ろに乗ってて思い出したことがあったんだ。
「あとね、陽太くん……私の初恋の男の子の匂いがしたんだ……」
「え?」
そう、あの懐かしい匂いはひーくんだったんだ。



