陽太くんからはいい匂いがする。 するんだけど……なんだか、懐かしい……。 前に感じたことのある安心感っていうか……。 「じゃ、行くぞ」 「……っあ、う、うん!お願いします!」 陽太くんはペダルを勢いよくこぎはじめた。 「うわ……っ!」 「とばすから絶対離すなよ?」 私はぎゅっと陽太くんにしがみついた。 「家、どっち?」 「み、右!」 「りょーかい!」 風が頬を撫でて、心地いい。 なんだろう、この安心感。 思い出せそうで思い出せない。