「大丈夫、悠太と離れたいなんかしないよ?逆に悠太が私と離れて行かないか心配だよ」 「そ、そんなことはしないよ‼︎」 だって、僕にとって大切な梓をおいてなんかいけないよ。という悠太に私は嬉しいという気持ちになった 「ありがとう」 「ううん。・・・話すよ。僕の過去を」 「うん」 一体、私と出会う前の悠太はどういう生活をしていたのだろうか? どうなものを背負って今まで生きて来たのか? 「僕は、ごく普通の家庭に生まれた。優しい両親、面倒見のよい兄に姉。その全てが僕にとって大好きなものだった」