ギュッ 「!・・・悠太?」 「ありがとう」 「え?」 「ありがとう、梓」 私を抱きしめる悠太の手は震えていた。 まるで、[もう、離さないで・・・どこにも行かせないで・・・]と、言っているみたいで 「うん。どういたしまして」 私も抱きしめ返した。もう、手放しはしない・・・と思いを込めて (こんな気待ちになるなんて・・・よっぽどの重症なのかな?) と、改めて実感した瞬間だった。