チャット恋愛注意報!!2 ~メガネ男子とハプニングkiss !?~ (旧)



……隣に居る相手がフジヤマじゃなくてYUKIだったらよかったのになぁ。

なんて思いながら、どんどん進んでいく。




「隣に居るのがお前じゃなくてユキだったらよかったのに」




……とボヤくフジヤマ。

フジヤマの言う『ユキ』というのは、当然ユキ姉のこと。


そうだよね……フジヤマだってユキ姉と来たいよね……。

でも、こんなに揉みくちゃにされる場所にユキ姉を連れてくるのは、多分無理……。


仕方ないとわかっていても出てしまった言葉なんだと思う。




「ね、フジヤマ。 私をユキ姉だと思って手ぇ繋いでればいいんじゃない?」

「それは無理。 だってお前デカいし」

「ちょ、気にしてることをサラッと言わないでよっ」




もー……言いながらニヤニヤ笑ってるし。

この人も絶対、YUKIに負けず劣らずの性悪だ。




「ほらほら、次だぞー」

「あっ、うんっ!!」




いつの間にかずいぶん進んでいたらしい。

他の人と同じようにお賽銭を入れて、手を合わせる。


……なんか、後ろからの『早くしろ』な威圧感がハンパないんですけど……。

うぅ……何を祈るつもりで来たんだっけ……。




「咲良ー、行くぞー?」

「ちょ、待って……!!」




……結局、『今年も元気に過ごせますように』という当たり前のことを祈り、参拝終了。

おみくじを引きに行く途中のトイレでイトちゃんたちと再会し、今度こそ4人で移動することに。



混雑する中だったから、イトちゃんと宇田川さんも自然と手を繋いでいた。

……ただの幼なじみが手を繋ぐなんてことはないと思うから、やっぱり二人はいい雰囲気だ。


いいなぁ。

私もYUKIとそんな風になれたらいいんだけど、な……。


……って、ないない。

私たちはいい友達だもんね。 それ以上なんか、望んじゃダメっ。