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数日が経って、今日は元旦。

私はイトちゃんと一緒に初詣に向かうため、街を歩いていた。




「そっかぁ……あの人にフられちゃったんだ」

「うん。でも『いい友達』だよ」




今までずっと言わずにいたことをイトちゃんに話した。

内訳としては、YUKIに恋をしたこと、そして告白してフられたこと、だ。

YUKIの家に泊まったこととかは、さすがに言えなかったけどね……。





「『いい友達』って……それ結構ツラいじゃん」

「んー……でも、一緒に居て笑い合えることが幸せだから」

「……あのねぇ咲良。 そんなんじゃ一生独身だよ?」




イトちゃんは呆れ顔で私を見てるけど、私は微笑むだけだった。


……恋人になれないとしても、一緒に笑って話すことが出来る。

そういう関係でもいい。 それが私の幸せなんだ。

……と、自分に言い聞かせている。




実際、幸せなことだと思う。

普通は、告白してフられたあとは関係がギクシャクしてしまうだろうけど、私とYUKIは笑って話すことが出来ていた。

冬休みが明けて学校で再会した時も、きっと笑って話すことが出来る。

それは、本当に本当に幸運なことだと思う。


YUKIのそばに居られる。 それは最高に幸せなことなんだ。