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時間は、もうすぐ午後2時。
電車に乗ってテキトーなところで降りて、街をブラブラと歩く。
それがいつもの私の休日の過ごし方だった。
と言っても、ここ最近はずっと家に居たから久しぶりの外出だ。
天気は晴れ。
風が冷たいけれど、太陽の光を目一杯浴びると気分は上々!!
今日はどんな素敵なお店に出会えるかな?
と、そんな風に思いながら駅の改札を抜け、電車に乗ったら……──、
「あ」
「え? あっ……!!」
──……私が吊革を掴んだすぐ近くに、YUKIが居た。
「こんにちは」
「ど、どーも……」
ま、まさか電車の中で、こんなにバッチリと会ってしまうとは……。
「買い物?」
「う、うん……暇、だったから……」
「そっか。 俺も同じ」
……凄く久しぶりに会ったYUKIは、前と同じように笑っている。
私の告白のこととか、『咲良の気持ちには応えられない』と言ったこととか……私とは違って、全然引きずっていない感じ。
……なんか、私一人が焦ってるみたいだ。
って、あれ?
YUKI、『俺も同じ』って言ったよね?
それって……『俺も買い物』って意味? それとも、『俺も暇』って意味?



