チャット恋愛注意報!!2 ~メガネ男子とハプニングkiss !?~ (旧)



「大学とかじゃなくて、就職なんだ?」

「うん」

「……なんか、YUKIは進学していっぱい勉強するようなイメージだったから、意外な感じ」

「よく言われる」




クスクスと笑うYUKIは、横になってる私に手を伸ばして、そっと優しく頭を撫でた。


……YUKIは、とても寂しそうな顔をしていた。 電車やバスの時に見た、あの寂しそうな顔……。

そんな顔をするYUKIに、私はどう声をかければいいかわからず……そのまま静かに、YUKIを見つめ続けた。







「あのね、咲良」

「ん……?」


「俺には病気の姉が居るんだ」

「……え?」




それは、突然だった。 本当に本当に、突然の言葉。

予想なんかしていなかったし、出来るわけもない。


……病気の姉。

その言葉に、私はただただ固まるしかなかった。




「姉の名前は由紀子(ユキコ)って言ってね、ユキ姉は心臓の病気で、今も入院してるんだ。
悪化することはあっても、治ることは絶対にない」

「……」

「で、この前チラッと話した俺の義理の兄っていうのが、ユキ姉の旦那。
沢口 晋也(サワグチ シンヤ)っていうんだけど……彼とユキ姉はね、チャットで知り合ったんだ」