チャット恋愛注意報!!2 ~メガネ男子とハプニングkiss !?~ (旧)



YUKI>俺は全然気にしないけど、咲良は気になるんだ?

咲良>そりゃあ、友達にからかわれたり……。

YUKI>あぁ、なるほど




と言ったところで、雪村さんの言葉が止まる。

私もどう返せばいいかわからなくて、そのまま無言で画面を見つめていた。


そして、1分くらい経った時──、




YUKI>じゃあ『YUKI』って呼んで。 雪村のユキなら、全然変じゃないだろ?




──……と、画面に映し出された。




「……YUKI、か」




うん、それなら確かに変じゃないかも。

イトちゃんも名字の『糸井』からとってイトちゃんだもんね。

うんうん、全然オッケーだ。




咲良>それなら大丈夫だと思います。 ので、これからはYUKIって呼びますね

YUKI>それはいいけど、敬語は禁止

咲良>あ、了解ですっ




雪村さんのことを、これからはYUKIと呼ぶ。

そして、敬語は禁止。


……実際に目の前に雪村さんが居たら、多分敬語で話しちゃうんだろうなぁ……。

で、また『敬語禁止』って言われるのが容易に想像出来る。


それで、なかなか上手く喋れない私は、顔が赤くなってしまって……雪村さんはそれを見て、きっとクスクスと笑う。


……うわー、あり得る。 ていうかむしろ絶対それだ。




「……リアルでもタメ口だなんて、言わなきゃよかった……」




後悔しても、後の祭り。

なんでもないようなことを話してくる雪村さんに、私は敬語を使わないよう一生懸命に言葉を返す。

でもそんな私の状態に気付いているらしい雪村さんは、『頑張ってするようなことじゃないだろw』と笑っている。




……そんな状態のまま、私たちはその日遅くまでチャットを続けた。