チャット恋愛注意報!!2 ~メガネ男子とハプニングkiss !?~ (旧)



約束した……というか、一方的に言われただけだけど。

現にこうやって、雪村さんは2チャットで私を待っている。

……私が入室しなかったら、雪村さんはずっとずっと待つことになるんだよね。


……そんな状態で放置するなんて、絶対無理……。




「うー……仕方ない……」




意を決して、入室ボタンを押す。








>>咲良さんが入室しました。




画面にそう表示された瞬間、ドキドキが最高潮に達する──。









YUKI>俺の知ってる咲良?


「……っ……」




わっ……『俺の知ってる咲良?』って言ってきた……!!




咲良>あの、私の知ってる雪村さんですか?

YUKI>うん、雪村 秀一




うわわっ、名乗った!!

2チャットだから他の人に見られる心配はないけど、いきなり名乗っちゃったよっ。


ほんとにほんとに、雪村さんだ……。






YUKI>よかった、会えないかと思ってた。

YUKI>6時から居たのに全然来ないから、暇すぎて死ぬかと思ったよ(笑)




続けざまに文字を打つ雪村さん。

速いよっ……打つの速すぎて全然追いつかないっ……。




咲良>ゴメンナサイ、何時に行けばいいかわからなくて

YUKI>大丈夫、高校生ルーム8で暇つぶししてたから

YUKI>基本高校生ルーム8に居るから、何かあったらそこ行って声かけて



……だから、速いってばっ。

私が1文字打つ間に、この人は10文字くらい
打ってるんじゃなかろうか……。




咲良>あの、私打つの遅いので、もっとのんびりお願いします




たまらずそう書くと、雪村さんは『おk』とだけ返してきた。

……いや、それだけっていうのも、どうすればいいかわからないんですけど……。