チャット恋愛注意報!!2 ~メガネ男子とハプニングkiss !?~ (旧)



「……次、俺 降りるけど咲良は?」

「あっ……私も、次です……」

「そっか」




短い言葉を交わしてるうちに、電車はホームへと滑り込む。

私がいつも利用している駅で雪村さんも降りるらしい。


ドアが開き、私たちはそれぞれに歩き出す。

改札を抜けたあと、雪村さんはすぐ近くのバス停へと並んだ。




「じゃあ、またそのうち。 ていうか、明日も会うかも」

「え、明日も……?」




どうして明日も? と聞こうと思ったけれど、バスが来たからそれ以上は聞くことが出来なかった。

雪村さんはひらひらと手を振ってからバスに乗り込み、座席に着いたあともまた、私に手を振って微笑んだ。

だから私も手を振って、彼を見送る。



ドアが閉まり、バスがゆっくりと走り出す。


……走り出した直後、彼はまた寂しそうな顔で遠くを見つめだした。

私の存在なんか、もうすっかり忘れているみたい。


そんな姿にチクリと胸が痛みながらも、私は彼の乗ったバスが見えなくなるまで、小さく手を振り続けた。