チャット恋愛注意報!!2 ~メガネ男子とハプニングkiss !?~ (旧)



そう言って、バシバシッとシュウの体を叩きまくる。

でもシュウは『理不尽だなぁ』と言いながら、凄く楽しそうに笑ってる。




「俺を引っ張り続けるんじゃなかった?」

「……もう引っ張らないもんっ」

「じゃあ、俺が咲良を引っ張り続けてあげる」

「わっ……!?」




バシバシッと叩いてた手が掴まれて、そのまま、シュウに引っ張られた。

……当然、私の体はシュウの腕の中……。







「俺が咲良の手を引いて前へ進むから」

「シュウ……」

「だから、咲良は俺の手を離さないで」


「……うん」




ドキ、ドキ、ドキ……。


シュウの胸の音を聞きながら、ゆっくりと目を閉じる。





「……シュウは、凄くあったかいね」

「俺は、咲良の方があったかいと思うけど?」

「ううん、シュウの方があったかいよ。 本当に、あったかい」

「ん……咲良が言うなら、それでいい」




お互いの体を抱き締めながら、私たちはクスクスと笑った。






「金曜の夜、家まで迎えに行くよ」

「うん。 お母さんたちに話しておくね」

「今度は俺のベッド、朝まで使っていいから」


「じゃあシュウは、客間の布団?」

「……いや、まぁ……いいけどね」




どこか不満そうなシュウの声を聞きながら、私はまたクスッと笑う。




「ほんと、シュウは可愛いね」

「可愛くないって」

「そうやって怒ってるのが可愛いんだよっ」




……素直な気持ちを私に見せてくれている。

それが凄く嬉しいんだ。







「桜子ちゃんと会った時、『やっぱり好きなのは桜子だ』なんて言わないでね?」

「あー……多分 言わない」

「多分かいっ」




そんなことを言いながら、私たちはいつまでもいつまでも笑い合っていた。