「さ、桜子ちゃんたちのところに行くのっ!? 私もっ……!?」
「うん、費用はフジヤマ持ちだから大丈夫」
「あ、それなら安心……ってなるわけないじゃないですかっ!!」
そりゃあ費用のことは気になるけれど、それよりも何よりもっ!!
私が桜子ちゃんとユージくんに会うって話、急すぎませんかっ!?
「週末って、そんな急にっ……しかもまたお泊まりだなんてっ……!!」
「高校卒業したら今以上に会いに行けなくなるから、今行くしかないだろう?」
「……じゃあシュウ一人で行けばいいじゃないっ」
「一人で行くなんて意味がない」
優しく優しく、髪を撫でるシュウ。
その表情も、とても穏やかなものだった。
「大切な友人に嫁さんを紹介したいって思うのは当然だろう?
咲良は、二人に会うのはイヤ?」
「い、イヤじゃないけどっ……」
……って、あれ?
今、なんか……聞き慣れない言葉が、聞こえたような……。
「……よめさん……って言った……?」
「嫁さん、って言ったね」
「……お嫁さん……?」
「うん、お嫁さんだね」
……あわわっ。
それって私のコトですかっ!?



