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その後、シュウの部屋へと行き、朝以来の二人きりとなった。
シュウはパソコンを起動し、私はクリスマスの時のようにベッドへと座り、そしてそのままリラックスモードで横になる。
お互いの想いを伝えた合ったあとだからか、なんだか心も体も軽かった。
「シュウは、本当にチャットが好きなんだね」
チラリと見えたパソコンの画面は、いつものあのチャットサイトの明るいカラー。
二人きりなんだから、もっと私のそばに来て欲しいなぁ……とは思うけれど、シュウにとってチャットは無くてはならないもの。
それがわかっているから、ベッドの上から声をかけるだけにした。 ……けど。
「好きっていうか、他にやることが無いからね」
……というその言葉は、ちょっと見逃せない。
一人の時ならそれでも全然オッケー。
でも今は、私が居るのですよ?
「やることがないなら私を見てくださいよー」
「見てるよ、画面越しに」
「えー、それはなんか違うっ」
「そう? じゃあ鏡越しに」
「直接見てくださいっ」
……まったくもう、シュウってば。
この距離なのになんで鏡なんだ。パッと振り返ればそれでいいのに、なんで画面越しなんだ。
「終わったら直接見るよ」
「……あ、そうですか」
その前に私、帰宅しちゃうよ?
電車の時間とかあるから、あと10分くらいしか居られないよ?
……でもシュウって、チャット始めたら長いもんなぁ……。
私が居るうちに終わるのかどうかすら怪しいところだ。