チャット恋愛注意報!!2 ~メガネ男子とハプニングkiss !?~ (旧)



「……」




無言のまま、ずんずん近づいてきたYUKI。

私の目の前に立った直後──、




「ちょっ……」




──……ほっぺたを掴まれて、ギューっと引っ張られた。

い、痛いです……。




「YUKI、ちょっと……」

「……」

「ねぇ、ってば……」




昨日は満面の笑みだったけれど、今は無表情。

というか、口を尖らせて怒ってるような……YUKIにしては珍しい表情だ。

ううん、こういう顔は初めて見たかも……。








「すっげームカつく」

「え……」

「昨日からずっと、ずっとずっとムカついてる」



いったい何に……と聞こうと思ったけれど、ほっぺたが痛すぎて言葉が出ない……。

ほんと、これ以上は無理っ……。


と思ったところで、ようやくYUKIが手を離してくれた。

うぅ……引きちぎれるかと思った……。 って、そんなことよりっ。




「む、ムカついてるって、何に……?」




恐る恐る、だけどハッキリと問う。

そんな私に、YUKIは眉を寄せて深い深いため息をついて見せた。






「こういうのが、もう全部ムカつくんだって」

「……よく、わからないよ……」

「だから。 何もわかってないからムカつくんだよ」


「……何も言ってくれないのにわかるわけないじゃないっ」

「言ったってわからないだろ」

「そうかもしれないけど、言われなきゃもっとわからないよっ!!」




……なんでこんなところでYUKIと言い合いをしてるんだ。

と、そう思いながらも、言葉を止めることは出来なかった。